泥酔

昨夜、酔って歩けない状態になっていた69歳の女性に手を貸してしまった。しまった、という言い方になるくらい大変だった。

もともと麻痺かリウマチなのかであるようで酔ってなくても歩行に問題がありそうな感じ。

タクシーに乗せようとすると、なかなか自力で乗り込めないのをどうにか乗せ、運転手さんから介添えがいないと乗せられないと言われたので同乗。ワンメーターくらいの距離だったが当然降りるときもなかなか降りられない。

なんとか降ろして何度も家を聞くけれど住所を言ってくれない。指をさす方向に20メートルくらい歩いたところで座り込んでしまった。

私一人の力ではもう無理だったので、お巡りさん呼ぶよと言うと恥ずかしいから嫌だと。放っていくわけにもいかず道端で途方にくれていると通行人のおばあさんと一台の車が大丈夫ですかと声をかけてくれたが知り合いではなく困り果てて110番

パトカーで若いお巡りさんが二人。『さっきタクシーから降りてた人でしょう』と。え~っ!その時に声かけてよ!と心のなかで叫んだ。

お巡りさんと私で問いかけをしていると、少しお酒が覚めてきたのかようやく住所を聞き出すことができた。座り込んでいた場所から20メートルくらい先を入っていったところにアパートが4棟。奥の204号というので二階かと思いきや一階の一番奥という。

夜中に間違えられないしと思いながら部屋番号を確認、バックから鍵を取り出しそっと鍵穴へ。カチャっと開いた!

やっとたどり着いた~、綺麗に片付けられた小さな部屋は玄関口から奥まで見渡せた。お巡りさんから身分証明になるものをと言われ保険証かなにかを出すように促すとヨロヨロと部屋へ行きテーブルにアゴをぶつけそうになりながら座り、引き出しを探していた。

そこでお巡りさんにもう帰ってもいいかと言って私は退散。

座り込んでいた道が一方通行だったので、お巡りさんがパトカーは逆走できないから回ってくると言って、もう一人のお巡りさんと私が抱えて行ったのと、私の住所、氏名、生年月日、電話番号を聞かれたのが腑に落ちなかったが、それも仕方ないのかな。

独り暮らしで寂しい老後、できれば自分の未来はそうでありたくないな。あまり飲酒はしないから泥酔することはないかなと思うけど。

汗だくになった夏の夜の出来事でした。